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CPU達

☆ 更新履歴

2000/02/29 新規登録
2002/07/01 文章校正

 パソコンの頭脳、CPU。こいつが無ければただの箱。
 写真の横にある型名をクリックすると、拡大画像がみれます。


i80C186, i80C286

i186, i286

186は、アノ8086とほぼ同等。8086の周辺 LSI を取り込んだものです。制御機器なんかに使われるのがほとんどだったようで、PC界ではお目にかかりません。(数少ない使用例として HP-200LX とか…)

 286は有名です。NEC PC-9800シリーズに使われていました。何気にプロテクトモード搭載だったりします。(^^;


i386DX

i386DX

i386SX

i386SX

 似たもの同士なので、まとめて紹介しちゃいます。

 i386シリーズは、インテル初の32ビットCPU。
 そして仮想86モード搭載のCPUです。1つのCPUの中で仮想的に複数の80x86が動いてしまう! …という、マルチタスクには欠かせない機能。

 では、i386DXとi386SXの違いは…?
 それはバスの幅です。DXでは演算に使用されるのと同じ32ビットの足があります。しかし SX では16ビットなのです。

 つまり SX は、内部は速くても外部とのやり取りが遅い。単純に考えれば半分なのです。
 でも内部は速い…ってなわけで、結構人気がありました。(少なくとも日本では)
 PC-9800 シリーズでも結構な数がありました。(DS なんてかなり売れたんじゃない?)


i486DX2

i486DX2

i486SX

i486SX

 これもまとめて紹介。

 i486系の型番はこれまた不思議。
 まずi486もしくはi486DXと呼ばれるCPUがあります。これら二つは同一のものです。(呼び名だけ違う)

 i486はi386DXの進化系です。(主な新化は内部キャッシュ)
 そして i486 にも、DX(もしくは無印) と SX が存在します。

 i386系では外部バスの幅を表していましたが、i486系では『浮動小数点演算コプロセッサ(FPU)』の有無を示します。
 i486DX ではこのFPUをCPUの中に内蔵していますが、i486SX では外付けになっています。
 i486SX の場合は i487 というFPUを買ってきて、CPU用とは別に設けられたソケットに差し込んでやる必要があります。

 もっともFPUが無くとも浮動小数点演算は(ソフトウェアで)行えるのですが、FPUがあれば表計算や3D関係のソフトが高速化されます。

 ちょっと逸れるけど…

 i487ってのが曲者で、インテルの胡散臭い商売の代表です。
 実はi487の中身は、i486DXそのものです!
 なので、CPUソケットに(FPUであるはずの)i487を搭載しているマニアもいました…。(^^;

 さてDXとSXの説明は以上。

 続いて、SXやDXの後ろに付く数字について。
 この数字は、マザーボードから与えられる外部クロック周波数に対する、内部クロックの倍率を示しています。

 DX2(50MHz) であれば、外部 25MHz * 2 → 内部 50MHz なのです。
 DX4(100MHz) の場合は、外部 33MHz * 3 → 内部 100MHz なのです。(4倍じゃないよ)

 この『内部でクロック周波数を整数倍にする』という機能をオーバードライブと呼びます。

 ちなみにインテルでは、ややこしくも『オーバードライブプロセッサ』という種別のCPUを販売していました。
 これは既設のCPUを新しいCPUと交換するための商品で、直接オーバードライブ技術とは関係ありません。


Cyrix 6x86

Cyrix 6x86

 これはインテルの互換CPUを作るサイリックス社のCPUです。サイリックスは自社で工場を持たないファブレス企業で、IBM等の工場で生産を行っていました。

 気になるのはパッケージの『P120 100MHz』という表記です。これは『このCPUは100MHzで駆動しますが、某Pentium 120MHzと同等の性能です』という意味だったりします。なんとも胡散臭い。(^^;

 しかしこのサイリックス。i[34]86(正規表現による)時代のFPUメーカーとして有名で、スピードも定評がありました。
 最近はいろんな経緯を経て、VIAに買収されてしまいました…。


AMD K6

AMD K6

 現在はAthlonシリーズで有名な、AMD社のPentium互換CPUです。

 本当は表面にカバーがあったんだけど、中身を見るためにマイナスドライバーでこじ開けてしまいました。
 当時は『おぉ、これがコアかぁ』なんて思ったもんだけど、今日のCPUは『コア剥き出し』が当たり前ですね。(^^;


Pentium 60MHz

Pentium 60MHz

 世界初のPentiumです。しかも60MHzで、i486DX4(100MHz)とほぼ同性能でした。(^^;

 このCPUは問題児です。なんと割り算ができない!(^^;
 いや出来ないんじゃなくて、間違えることがある…んです。\(^O^)/

 まぁいわゆるエラッタ(≒バグ)なんですが、インテルの広報(だっけ?)が『そんなこと、素人にはどーでもいーじゃねーか』と暴言を吐いたために、リコール騒ぎになりました。
 某アップル(某じゃないじゃん)はヨーロッパ方面で、『このCPUは割り算が出来ませんが、当社のパソコンではできます!』なんてCMをやったとか。


Pentium 120MHz

Pentium 120MHz

 Pentium 60MHz の後じゃ、なんともつまらないCPUだ…。


PentiumPro

PentiumPro

 またしても問題児。というか異端児。
 Pentiumの後継として設計されたP6アーキテクチャ初のCPUです。

 なんかデカイでしょ? それは、これまでマザーボード上に搭載されていたセカンドキャッシュを、CPUパッケージ内に統合したからです。

 そして32bit性能が強化されました。がその反面、16bit性能が犠牲に…。当時はまだまだWindows 3.1やDOS が存在していたこと、そして何よりもWindows 95がほとんど16bitモードで動いていたために、思い通りの性能を発揮できませんでした。もちろんWindows NTを使えばよいのですが…。(^^;

 よってPentiumProは、一般ユーザの目に触れることは少なかったようです。


Pentium II, Pentium II Xeon

Pentium II, Pentium II Xeon

 ついにきました、ファミコンカセット…と笑われた Pentium IIシリーズ。

 Pentiumの後継となった Pentium IIですが、ソケットから一変して、スロットというコネクタでマザーボードに搭載されることになりました。
 よって、形態がご覧の通りになったわけです。

 左右が逆になってしまいましたが、右がPentium IIで、左がPentium II Xeonです。
 Pentium IIではP6アーキテクチャでありつつも、PentiumProで問題となった16bit性能が向上されました。

 なお、Pentium IIについては、こちらも参照してください。


 と沢山のCPUがありましたが、もっとも愛着があるのは Pentium II かな。…いろいろと研究したしね。

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